地球の教室2017実行委員長 吉田奈央

 本実行委員会は、一昨年、学生主体の「海洋と地球の学校」として発足しました。今年度から、さらに地球科学に重点を置いた勉強会にするため、「地球の教室」に名称を変更しました。その特徴は前年度までを引き継いでおり、学部学生から大学院生・社会人まで地球科学に興味がある人に向けた、地球科学に関する分野横断型の勉強会です。地球科学は総合科学そのものであり、その全体像を知るためには地学だけでなく、物理学・化学・生命科学・工学など様々な分野からアプローチする必要があります。講義・巡検・議論を通して、参加者が地球科学の本質に迫ることが本勉強会の目的です。

 ただ知識を得るために講義を受ける、それでは大学で受けるような講義と変わりません。ここでは、実際に現場で活躍していらっしゃる講師の方々ならではの目線で研究内容やその手法を学びます。さらに、お互いの知識を共有し議論することはある現象に対する自分の認識を再構築し、思考を深くさせます。そして、仙台市の地層を見て、普段何気なく見ていた崖や岩が実は多くの情報を持っていた、ということを確かめます。自然に向き合う経験は、地球科学を理解するうえで大きな助けとなるはずです。

 さて、環境変動と聞いてあなたは何を思い浮かべますか?地球温暖化が一般に認知されるようになったのは1980年代だそうです。しかし、地球の環境変動はつい最近に始まったことではありません。また、その時間スケールも様々です。地球の教室2017では、「時間スケールで見る環境変動」をテーマとして、地球で起こってきた変動を数千万年~数万年、数千年、数百年~数十年の時間に分けて系統的に勉強します。現在の地球の姿がいったいどういう過程を経たものなのか、そして今後はどのように変化していくのか、一緒に考えていきましょう。



地球の教室2017副実行委員長 藤田稜介

 私たちの住む地球は、太陽系の第3惑星として誕生してから約46億年もの間、絶えず変化し続けています。ある時は一面がマグマに覆われたり、またある時は一面が氷に覆われたりなどその表情は実に多様です。今日では、地球温暖化や公害など人間活動によって環境が大きく変動している例もあり、地球の変化にますます目が離せない状況となっています。

 地球科学とは、このように常に変化し続ける地球の様子をとらえ、過去・現在・未来の地球を正確にイメージする学問だと私は考えます。地球科学を究めるには、分野をまたいだ総合的な知識と想像力が必要であり、それらはただ漫然と日常を過ごしていては身につきません。この「地球の教室」では、地球科学に興味を持つ人が集まり、議論を交わす場を提供しています。昨年度は、大学入学を控えた高校生から、学部生、院生、社会人までいわゆる「文系・理系」を問わず様々な方にに参加していただきました。様々な人との対話・議論は、自分が考えもつかなかったアイデアやこれまで全く知らなかった視点に出会う絶好のチャンスであり、この勉強会では皆さんにそういった体験をしてほしいというのが我々の願いです。

 今年度のテーマは「環境変動」です。地球上で起きている様々な変化は、数億年単位のものから数年単位のもの、果ては数分、数秒単位まで、そのタイムスケールも様々です。これまでの地球の変貌、今現在地球で起きている事象、そしてこれからどのように変化していくのかをタイムスケールごとにとらえ、議論していきます。

 いろんなバックグラウンドを持つ人が集まり、多様な切り口から一つの事象をとらえ議論するのがこの勉強会の最大の特徴です。その中で皆さんが一つでも多くの気づきを得て、それらが今後の地球科学を一層発展させていくことを私は願っています。地球科学を志す者として、皆さんと共に学び議論を交わすのを心より楽しみにしています。